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H・E・Y・A 怖い話

よく部屋探しをしていて、これはいい物件だ!と思う所がありますよね。でも、なぜか、すごくいい物件なのに、安かったりする。
いい物件で、しかも安いなんていう物件は、実際には、人がいつかない理由があったりする。
霊感のない人には、まったくわからないと思うが、霊感のある方は、玄関に入った瞬間・・・わかるという。
 そういった意味では、部屋を探す時、しっかり状況を把握するためにも、隅々まで見学したほうがいい。
不自然な場所に、何かが張られていたり、消臭剤がいくつも置いてあったり、何かおかしいなと感じることがあるのなら、その物件は、やめたほうがいいのかもしれない。
 実際に、住んでから1週間も経たないうちに空き家になる物件も多いのだ。
部屋探しは、慎重に行うべきなのです。

--部屋--  KOWAI KOWAI*

アパートの退去後のハウスクリーニングの仕事をしていたことがある。当時は、アパートだけでなく、マンションや一軒家の掃除などもしていた。

そんな空家の中には、嫌な雰囲気のある家も多い。

私は、いつものように、社長と2人、現場に向かう。どこに仕事へ行くのも社長と2人。それ以上に従業員はいない小さな会社だった。
基本的には、部屋の状態を見てから、引き受けるというわけではなく、いつも不動産会社からの依頼で行くことが多い。行ってみなければ、その部屋がどんな状態なのかは、わからないのだ。

現場に着くと、まず、不動産会社から預かったカギで、部屋のドアを開ける。
今まで住んでいた人が、つい最近までいたような、そんな匂い。
長く住んでいない家は、ホコリと湿気で、嫌な匂いがする。

そして、家中の窓をすべて開け放つ。

空気の入れ替え作業と、各部屋のチェック。
どの部屋から行うのか? 
どの部屋の汚れがひどいか? 
壊れている個所はないか?
そんなことを確認しながら、窓を開ける。

それから、ブレーカーを上げ、電気を通す。
車から、掃除用具を一式、すべて 部屋の中に入れる。

水を出し、バケツに水を汲む。

そして、それぞれ各部屋の掃除を始めるわけですが・・・その時は、違った。

部屋の窓を開けようと、部屋に入ると、異様な匂い
なんの匂いなんだろう・・・と思いつつも窓を開ける。
外は、あいにく雨。

この部屋を掃除するのは、嫌な感じがしたのだが、私はその部屋の掃除の担当になってしまった。
足取りは、自然と重くなる。部屋には明かりがないので、薄暗い。そして、なんとなく寒気を感じる。

嫌な部屋ではあるけれど、掃除をしないわけにはいかない。
手早く終わらせてしまえと窓枠から、窓をはずす。
外窓に手をかけると、何かが指に突き刺さった。

「痛っ・・・」

左手の中指から、うっすらと血が出る。
窓には、特に突き出てるものはない。
とりあえず、カバンから バンソウコウを取り出し、指に巻きつけた。

ゴム手袋をし、作業を始める。
窓枠を掃除し窓拭きをし、キレイになった窓を窓枠にはめる。

バケツの水で雑巾を洗おうと手を入れると、ゴム手袋をしているのに、手のひらに水が流れてきていた。

「あれ?」

よく見ると、先ほどケガをした指と同じ場所が切れていた。

「また、同じ所?」

なんとなく、嫌な感覚はあったけれど、気にしないことにした。
穴が開いてる手袋をするわけにもいかないので、別のゴム手袋をする。

そして、部屋についている押し入れを開ける。
開けた途端、あの嫌な匂いがまた、部屋に充満した。

「この匂い・・・ここから出てたんだ」

そう、部屋に入った時に感じた、あの嫌な匂いは、押し入れからあふれ出た匂いだったことがわかった。

押し入れをよく見ると、芳香剤がいくつも置いてある。
 なぜ・・・こんなに置いてあるのだろう。

何かの匂いを取るために置いたとみられる。
あの匂いは、何かの匂いを隠すために、置かれた芳香剤の匂い・・・・。
 でも、それは芳香剤の匂いとは言えない。

あの嫌な匂いは、芳香剤の匂いをも消してしまったようだ。

掃除をしなければならないので、芳香剤をすべて取り除く。

押入れもホコリがたまっていたり、前の住人が置きっぱなしにしているものがよくあるからだ。
天袋の奥にあるものは、特に残されたままになっていることが多い。

脚立を持ってきて、天袋を確認しようと襖を開けてみる。

「なに・・・これ?」

天袋の奥の壁には、なぜか お札が貼られている。
そのお札が貼られている周りの壁は、なぜかそこだけ黒い。

掃除の仕事をしていると、部屋を新築と同じような状態にまで戻さなければならないことになっている。しかし、このお札を貼ったままにするかどうか・・・。
 何かがあって、そこに貼っているのだとしたら・・・はがさないほうがいい。

しかし、このままにしておくと、次に入ろうとする住人が、気味が悪いと避けてしまうこともある。
自分の判断では、どうしようもなく、社長に聞いてみることにした。

「社長?ちょっといいですか?」
「うん?どうした?」
「これ、見てもらいたいんですよ」
「わかった。今いく」

「これ、なんですよ」
「お札か・・・」
「どうしたらいいでしょうか?」
「はがさないわけにいかないから・・・」
「はがすんですか?」
「うん」

「社長。はがしてもらっていいです?」
「自分でやればいいだろ?」
「いえ・・・とどかないんです」
「あ・・・そうか」

とどかないを理由に、社長にはがしてもらうことにしたのは、やはり怖いから。
自分の身を守るのに、なりふりかまってはいられない。

そして、社長は、なんのためらいもなく、そのお札をはがした。

「あとは、よろしくな」
「はい」

そう言って、隣の部屋の掃除に戻っていった。

結局、天袋は、ホウキでホコリをはらうだけにした。
あのお札の貼られていた黒い壁は、届かないを理由にそのまま。


それから、下の押入れの掃除をはじめる。
ホウキでホコリをはらい、雑巾で 拭いていくだけの作業なのだが・・・先ほどから、なぜか、小さなセキが止まらない。
 ホコリが舞っているからだろう。そう思いながら、手早く押入れの掃除を終わらせる。

そして、特に何事もなく、その部屋の掃除を終えた。
あとは、モップがけをして、ワックスをかけるだけの状態。
そういえば・・・・セキ止まったみたい。やっぱりホコリが原因かな・・・。

その部屋の後、お風呂の掃除に入ることになる。
 その部屋のお風呂は、窓がない。よくあるユニットバス。洗剤を使うので、換気扇を回しながら掃除を行う。
 天井から、壁、浴槽、そして、配水口。

排水口のフタを取り、その奥のほうまで掃除をする。

 掃除をしていると・・・排水口にたまっている水が赤黒くなってきた。

「え・・・」

とりあえず、シャワーの水で、その水を流す。
しかし・・・また、水が赤黒くなる。

仕方がないので、そのままブラシを使って、見えない水の奥を掃除していると・・・

「う・・・」
一瞬、吐き気が起こった。

長い黒い髪の毛が、ブラシにからまって出てきた。
しかも・・・なぜか、大量に。

気味が悪いのは言うまでもない。

しかし・・・その髪の毛を取り除くと、赤黒い水はなくなった。
なんだったのだろう。

お風呂の掃除も終え、居間の掃除をしようとしていると・・・

「おい」
社長が、別の部屋から呼んでいた。
「はい?」
「ちょっと、これ見てみろ!」
そこには、ポスターが貼られていた。なんの変哲もない、ただのポスター。
そのポスターを社長がめくりあげると・・・。

「!?」

「ココ、ヤバイな」
「なんなんですか?」

ポスターをはがすと、そこにも あの部屋にあったお札が貼られていた。
実は、その後も社長の掃除していた部屋の押入れの中や、居間の壁やトイレの壁とあとから、あとから大量のお札が見つかった。
しかし、その貼られていた、すべてのお札を社長は、はがしてしまった。

「大丈夫なんですか?」
「気にするな!大丈夫!」

「とりあえず、そろそろ先に、お昼にするか?」
「はい」
「買い物に行ってくるけど、一緒に行くか?」
「大丈夫ですよ、そこまで怖くないです」
「すぐ、戻ってくるから」
「はい」

そして、その部屋に1人だけになった。

居間のベランダの窓を開け、外に足を投げ出し、外を見ながら腰掛けていた。
部屋を見ていると、何かが起こるような気がして、なんとなく、部屋から視線をそらせる。
外は、いくらか雨はやんだが、どんよりとしている。

寂しくないようにと居間のど真ん中に、置かれたラジオからは、音楽がかかっていた。

居間の奥の部屋から、何か話し声が聞こえた気がするが・・・ラジオから流れたのだろうと自分を落ち着かせる。

1度部屋に戻した視線をまた、外へと戻した時・・・・背中をグーッと何かに押された

「え・・・!? なにー??」

振り返ってみても誰もいない。でも、確かに、何か人の手のようなもので、背中を押された感触が残っている。


「うそ・・・・誰もいない?」


気味が悪くなって・・・ベランダで立っていることにした。

今のなんだったの・・・?
何かいるの・・・?
お札はがしちゃったから?

部屋から視線をそらせたまま、何分が経ったのだろう。
社長・・・早く帰ってきてよ・・・。


と思った瞬間!!!
 また、グーッと背中を押された!

「イヤーっ!!!」

「おい!大丈夫か!?」
後ろには、社長がいた。ほんのいたずら心で、気づかれないように帰ってきて、背中を押したらしい。


「本当に、怖かったんですよ!?」
「悪かったって・・・」

「いつから、そこにいたんですか!」
「いつからって・・・今だよ?今!」

「今!? その前に、同じことしませんでした?」
「その前って・・・帰ってきたのは、今だよ?」

「じゃあ・・・あれは?」
「あれ?って」


結局、わからないままだった。
あまりにも気味が悪いってことで、お昼を食べる予定だったのだが、先に掃除を終わらせることになった。

残っているのは、掃除機がけと、モップがけ、そしてワックスがけ。それさえ終われば、この部屋から出られる。
そう思いながら、最後の仕事をはじめる。

部屋のすべてに掃除機をかけることになり、あの嫌な部屋から、掃除することにした。 掃除機のコンセントを差込み、電源を入れる。
しかしなぜか・・・電源が入らない。でも、ブレーカーが落ちているわけではない。
別の部屋に行って、同じようにコンセントを差し込んでみると、電源が入った。
なぜだろうと思いつつも、掃除機をかけていく。そして、モップがけの準備。

あの嫌な部屋に入ると、あの匂いがまた立ち込めていた。ワックスがけをすると部屋には入られなくなるので、窓を閉めなければならない。
窓を閉め、カギをかけた。押入れの襖も閉めておくことに。
そして、モップがけ。押入れの前の床が、なんとなく赤いことに気づく。

「あれ・・・?」

モップがけをしても、消えない赤い染み。どうにもならないので、そのままにすることに。
他の部屋もモップがけをしていると、この部屋のあちこちに赤い染みがあることに気づいた。
そういった模様なのかもしれないなと思い、モップがけを終わらせる。
私の仕事は、終了。ワックスがけは、社長の仕事なので、私は後片付けをはじめる。

そして、ワックスがけも終了。

帰りの車の中で、先ほどの部屋の話をはじめた。
すると、おかしいことに気づく。

「社長・・・あの部屋の匂い、なんだったんでしょうね?」
「匂い? そんなものしなかったぞ?」
「すごい 鼻をつく匂いでしたけど・・・気づかなかったんですか?」
「いや・・・いつもとなんも変わりはなかったと思うけど?」
「そうですか・・・・」
あの匂いは、私だけが感じたのだろうか・・・。
 
「じゃあ・・・あの床の赤い染み、見ました?」
「赤い染み?? そんなものあったのか?」
「ありましたよ?どの部屋にも」
「すべての部屋のワックスかけてきたけど・・・・特別変わった床はなかったぞ?」
「え・・・・」
「なんなら、今、また戻って見てみるか?」
「いや・・・いいです!」
「そんなに怖かったのか?」
「・・・はい」

そして、次の日。社長は、気になったのか?また、あの部屋を確認しに行ったらしい。
しかし、そこは、異様な匂いも赤い染みもなかった。

ただ・・・社長は、その後、左手を骨折してしまった。

あのアパートが原因とは言えないが・・・あの日、アパートから帰ろうと、玄関にカギをかけ、階段を下りようとしたところ、何かに背中を押されて、階段を落ちてしまった。
もちろん、後ろには誰もいなかった。

それから、何年か経って、そのアパートの近くで仕事があり、通りかかったことがあるのだが・・・まだ、そこは空家となっている。
不動産会社の話によると、私達が掃除をした後、入居が決まっていた方がいたのだが、引越しをしてから、1ヶ月も経たないうちに、退去していったとか。
原因はわからないが・・・入った時とは、形相がかなり変わっていたようだ。それから、悪い噂ばかりが流れ、空家になったままなのだとか。

そうそう・・・
あの時にできた指の傷。
なぜなのか・・・わからないけれど、傷跡が残ってしまったのです。
その傷を見るたびに、その日のことを思い出します。
今思えば、見えるよりも見えないほうが よっぽど怖いなと・・・・。
みなさんも引っ越す際には、充分、お気をつけください。




部屋の隅

ある家には、とてつもなく寒い場所がある。
冬でなくても、夏であっても、その一角だけが、なぜか冷たい空気で覆われているのだ。
それは、ある部屋の隅。部屋全体ではなく、あくまでも部屋の隅だけ。
なぜ、そこだけ、そんなに冷たいのかは、わからないけれど、それから数年経って、そのアパートは壊されていました。
あなたの家では、どこかの部屋の隅だけが、異常に冷たいということはありませんか?