K・E・I・K・O・K・U 怖い話

警告は、人間だけが発するわけではない。幽霊だって、警告することがある。
それが、いい意味の警告なのか、悪い意味での警告なのかは、わからない。
しかし、その警告によって、助けられる人もいるのだ。
嫌な予感というのも警告のひとつなのかもしれない。
警告された時、今一度、意味がある警告かどうかを考えてほしい。

--警告--  KOWAI KOWAI*

いつものメンバーで、私たちは、いつものようにドライブをしていた時の話です。

いつもと違う場所に、車を止め、飲み物を買い、私たちは、何事もなく休憩していました。
そこは、すぐ裏に、海があり、ひっそりとした場所でした。

そして・・・彼は、海のほうに目を向けたまま、
「誰かがいる・・・」
と言ったのです。
でも、そこには、誰もいない。
「見えないの?」
彼には、何かが・・・そこに見えるらしいのです。

「ちょっと、話してくる」
そう言って、彼は、車から降りて・・・海のある方向へと歩いていきました。
誰かがいる? 誰がいるの?
「あいつにしか、見えないものが、そこにあるのかもな」
友人も彼が、私たちには見えないものが、見えるということに、それほど気にはしませんでした。

それから、彼は、何事もなかったかのように、車に戻ってきました。
「何を話してきたの?」
「あの人、この海でなくなった人らしくて、淋しかったらしいんだ」
「・・・・・」
「また来るよと言っておいた」
それから、別に、何も変わったことはなく、その日は、家に戻った。


それから、数日後のことだった。
「この前の場所に、もう1度連れってってもらえる?」
「うん、別にいいけど」
「頼むよ」
「わかった」
彼が、あの人と何を話をしてくるのかは、あまりわからないけれど、もう3度あそこに行っている。
私たちは、ただ・・・彼を見守っているだけ。

だから、今日もそこへ同じように、行く。

また、彼が・・・あの人と話をしに車を出た。
いつもなら、30分程度そこにとどまっている彼が、すぐに戻ってきた。
「どうしたの?」
「ここにいては、ダメだと言われたんだ」
「どうして?」
「あっちの方向に、行けと言われた」
「?」
「だから、行ってみよう」

その後、彼の言う方向へと車を走らせる。
そして・・・ある場所に着く。
「ここで、何かが起こるような気がする」
「何か?」
「わからないけれど、そう感じる」

車を止めようとすると、知っている車があった。
友人の彼女の車が、そこには、あった。
そして・・・その駐車場の周りをグルグルと走る車が1台いた。
「あの車・・・・」
その車は、知らない男たちが乗った車だった。
獲物でも探すように、その場にいるような気がする。

そして、まもなく・・・友人の彼女とその友達が現れた。
「どうしたの?」
「いや・・・嫌な予感をたどってきたら、ここに着いたの」
「嫌な予感?」
「でも、来てよかったみたい」
「え?」
「後で、説明するから、この場から、出よう」
「うん」

それから、今、あったことを彼女たちに話し、たぶん、あの車に乗っていた人は、
彼女たちを狙っていたんではないかと・・・・。


たぶん、あの警告を信じてなければ、彼女たちは、何かに、巻き込まれていた可能性が高い。
そして、私たちが、そこに着いた時間と彼女たちが出てきた時間が、偶然にも同じだったこと。
そして、あの車は、彼女の車をチラチラとのぞいていた。
きっと、知らなければ、何かが起こって「いたのではないだろうか?

推測でしかないが、あの人は、私たちを助けてくれた。

でも・・・不思議な体験であることは、間違いない。




足音・笑い声・唸り声

そこは、神社が裏手にある山のふもとの食事処。そこでは、多くの人が、いろんなものをみています。
髪を結った色白のキレイな人がいたり、兵隊の足だけが見えることもあり、ポルターガイストのような、物音がしたり、物が動いてたりすることがあるようです。
何かを落としたような音。
足音。
子供の笑い声。
女性の唸り声。
誰もいないはずなのに、聞こえる音や影
昔の幽霊ほど、幽霊らしいものはいません。かなり怖いです。